Interview

絵本が仲良し家族をつなぐ
コミュニケーションツールに

タレントギャル曽根

子どもを本好きにしたい!
3児の母の読み聞かせ術とは?

 子どもの頃から食への好奇心が旺盛だった私。『はらぺこあおむし』『おばけのてんぷら』など、食べ物が登場する本が大好きでした。特に『おばけのてんぷら』を何度も何度も読んで、「めがねの天ぷらって、おばけの天ぷらってどんな味なんだろう?」と、ワクワクしたことを覚えています。
 そんな私も現在は、12歳、9歳、1歳の3児の子育て真っ最中です。8年ぶりの赤ちゃん育児、大変でしょうと言われることが多いですが、上の子たちが育児を手伝ってくれますし、私が家事で忙しくしていると、長男、長女が次女に読み聞かせをしてくれるんです。最近よく登場するのは『できたねパチパチ』というパペット絵本。ひよこさんの羽に指を入れて動かすことができるのですが、次女がひよこさんを指したり、手をパチパチ叩いたり、笑ったりして、きょうだいで仲良く楽しんでいるのを見ると、私も幸せなきもちになれます。


 子どもたちには、本好きになってほしいと思って、0歳の頃から意識して夫婦で読み聞かせをしてきました。読み聞かせスタイルは、私と夫で結構違って。私は感情を込めて、魔女とか動物とか、キャラクターごとに声を変えて演じちゃうタイプ。そうすると子どもたちも一緒に声まねをしたりして、すご〜く盛り上がるんです。でも、とにかくエネルギーを消耗して疲れるので、すぐに「今日はここまで」ってなっちゃう。反対に、夫は淡々と読み進めるタイプ。そうすると長時間、何冊でも読めるというメリットもあり、子どもたちもしっかり集中して聞いていますし、一長一短ですね。
 子どもたちが大きくなっても、読み聞かせは続けてきました。ちょっとレベルアップして、わざと本の最後のページまで読まないで、「さぁ、どうなったと思う?」と子どもたちに物語の結末を考えさせるなんてことも。ふたりとも全然違う答えで、実際の物語の結末とも違ったりするのですが、どれも間違いじゃないんだよ、正解だよって伝えるようにしました。何より、自分で考えて、自由に想像力を働かせることが大事ですからね。

思春期の息子の心情を
本を通じて知る母ごころ

 また読み聞かせではないですが、小学生の夏休みはたっぷり時間があるので、ラジオ体操のカードのような、読書スタンプカードを手作りしていました。私のオススメの本8冊を用意して、子どもが1冊読んで、内容と感想を話せたらスタンプを押す、全部読んだらシール本をプレゼントする、というルールにしたら、ふたりとも楽しみながらコンプリートしていました。その成果かはわかりませんが、上の子たちは本が大好き。スマホよりも読書という感じに育ってくれています。

 長男は今年中学校に入学。いよいよ思春期に突入したのか、学校であったこともあまり話してくれなくなり、成長を感じると同時に少し寂しくもあります。でも長男が読んだ本を私も読んで、「登場人物AとBでは、どっちが好きだった?」などと話しかけてみると意外と話が弾んで、今長男が考えていることが何となく伝わってくるんです。夫も長男も、東野圭吾さんのミステリー小説を交換して、感想を言い合ったりしているみたい。
 小4になった長女は今、中学1年生女子の友情や恋を描いた『夜カフェ』シリーズにハマっています。学校の仲良し友達にオススメしてもらったそうなのですが、そうやって友達同士、本を貸し借りしながら友情を深めている様子。同じ本を読むと人と人との距離がぐっと縮まる気がしますしね。そう考えると本って、家族とか、友達とか、人と人との心をつないでくれるコミュニケーションツールなのかなって考えたりもしています。

撮影に協力してくれたのは

こどもの本専門店&カフェBook House Cafe

1万冊以上の絵本や児童書を扱う専門店。店内併設のカフェではゆっくりティータイムも楽しめる。絵本作家のトークイベントや原画展など、各種催しも開催。

東京都千代田区神田神保町2-5 北沢ビル1F
03-6261-6177
営業時間:11:00~18:00
定休日:年末年始
https://bookhousecafe.jp

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