「モルソー」オーナーシェフ
秋元さくら
あきもと さくら
国際線CAを経て、料理人に転身。2009年にフランス家庭料理「モルソー」をオープン。予約のとれない店として連日にぎわっている。ＮＨＫ『あさイチ』レギュラー、JＲリゾート列車料理監修など多方面で活躍中。一児の母。
同じ作品でも、年齢や経験とともに見えてくる世界はめまぐるしく変化を遂げていく。きっとそれを成長と呼ぶのでしょう。「もう自分で読めるからね」と言われてもなお続けている読み聞かせは、私にとってかけがえのない時間なのです。
きまぐれロボット
星新一 作／和田誠 絵
理論社 1,320 円（税込）
いわずもがなショートショートの巨匠・星新一。息を呑む奇想天外な結末と少しばかりブラックなエッセンス。悲喜こもごもで、人生に必要な要素がいっぱい詰まっています。漢字のルビを読むので精一杯？ との親の心配をよそに、圧倒的なストーリー展開に夢中になりながら、娘が一生懸命に読み進めてくれます。
ハリー・ポッターと賢者の石〈ミナリマ・デザイン版〉
Ｊ．Ｋ．ローリング 作／ミナリマ デザイン・イラスト／松岡佑子 訳
静山社 5,830 円（税込）
ハリー・ポッターを自分で読み進めるようになって欲しい。そんな憧れから娘に薦めてみたが、まだ少し早かったようで、ならばと母が読み聞かせを試みるが老眼にはきつかった。たどたどしい母の音読をよそに、絵本の仕掛けを楽しむ娘。調子に乗り、母の耳たぶをひっぱり叱られる娘。日々変わりゆく親子の愛のかたち。
ずっとそばに･･･
いもとようこ 作・絵
岩崎書店 1,430 円（税込）
心優しい動物たちのどこまでも悲しいお話です。いもとようこさんの優しいタッチのイラストが悲哀をいっそう際立たせます。小 3になる娘は、世の中には理不尽な悲しさや辛さや別れが存在する、ということを少しずつ理解し始めているようです。涙の先に、優しさや強さを育んでもらえますように。
おはなし名画シリーズ ピカソ
博雅堂出版 3,205 円（税込）
「画家を目指したい」といつか語ってくれた娘。ピカソが幼少期に描いた闘牛士の絵を見てすっかり夢破れたようですが、元気にマタドールを真似て遊んでいます。読みやすい大き目な文字と年代記が、ピカソの作品とともに時系列で並びます。きっと素晴らしい芸術の扉を開いてくれることでしょう。
